七年間開業医を経験してきて、開業医というのは、そもそも経営のノウハウなど 全く知らない素人が、日常診療の他に、従業員を使ったり、出入りの業者と交渉 したり、経理をやったり、複雑なレセプト(診療請求業務)をしたりと、周りの 方々が思うような悠々自適の楽な商売とはとても思えません。
小さい頃は、「な んだ親父は、昼に三時間も休んで、患者さんがいないときは悠々とたばこなんか ふかしやがって。結構お気楽家業だな。」なんてまじめに思ってました。 患者さんというのは、そもそも医者と世間話をしに来る人はいるはずもなく、悩みをうち明けにくるのです。みなさんも人の悩みを聞くのは疲れるでしょう? しかもその一人一人の病気を、自分の知識を最大限使って分析して、答えを早急に出さなくてはならない。しかもそれが一日に100人以上となると、開業医の少なかった頃、毎日一日150人以上みていた親父は偉かったんだなあと思います。
最近の医療事情は変わってきており、昔のように”お医者様”から”医者”に 格下げになりました。少しでもミスがあればすぐに新聞に登場させてもらえます。窓口で患者さんに怒鳴られたり、びよういんには一万円払うのに、びょういんには十円でレセプト開示を求められます。
最近では、全然かかったことがないのに子供の風邪薬を出してほしいといわれ、診ないで出すことはできないと言うと、前の病院では出してくれたなどと言われ、保険証を持ってこない患者さんに、今回は自費で次回精算してくださいというと、そんなこというならもう二度とこない、明日持ってくるからみろ!と 脅され、病気で困っている人を放っておけず、渋々診るとやはりいつまでたっ ても持ってこない。いつか患者さんの質についてもマスコミは議論してほしい と思います。(もちろんふつうの患者さんの方が断然多いのですが。)
新年度の医療は診療報酬引き下げもあり、ますます経営能力と本来の能力のない医者がつぶれていくでしょう。窓口負担も増え患者さんの不満がよけい増えるでしょう。先行き不安だらけですが、自転車で往診!町のホームドクターとして逆風にうち勝っていくぞ! みなさんやさしくね、、、。