健康コラムNo5 「たまには甘ったれてもいいですか?」

 

 お医者さんを訪ねていったとき、やはり”こわい”というイメージがまだお有りで しょうか?最近はこちら側の立場で言わせていただくと、不審そうな目で入ってきた り、待たされてブーブー言って入ってきたり、目の前で携帯電話がなってこちらが待 たされたり、昔と違って医者の立場は相当危うくなってきている気がします。

 もちろ ん信頼を得るよう努力しなければいけないし、待たせないようにしなくてはいけない し、エチケットのないひとには注意をしなくてはならないのでしょう。しかしわがま まを承知で言わせていただけるのなら、昔はお医者様というだけで信頼されて頼られ て、いきなり不審な目で見られることなんてなかったでしょうし、待たされてでも診 ていただきたいという気持の方が強かっただろうし、天下のお医者さんの前で携帯電 話なんて(もちろん存在しなかったでしょうが)言語道断、追い出されていたでしょ う。  

 なんでこういう時代になったのでしょう?おもには情報公開でしょう。何となくビー トたけしも一役かっている気がするのですが、、、。観客のお年寄りに対して「もう 先がない。」とか、「くたばれこの野郎!」とか、そんな昔タブー視されていたこと が公然と口にできるようになってきたのが始まりなような気がします。

 感染の危険が あるのを承知で「ちょっと元気がないから輸血しましょう。」とか、明らかに手術ミ スなのに医者がふんぞり返って突っぱねて、患者さんが泣き寝入っていたり。被害に あわれた方が疑問に思いながらもあきらめるしかなかった、そんな時代のうっぷんが いまマスコミという媒介を通してどんどん公にされ、「間違っている!」と公然と言 えるようになったのでしょう。

 しかしこんな時代の転換期だからこそおきている謝った医療訴訟もあります。明ら かに防ぎようのない事象も医者の管理不行き届きとされたりしています。それを裁く 側もキチンとした指標がないためまちまちの判決が出ている気がします。  

 私も市立病院、大学病院とつとめましたが、どうしてこんなことになったのに、患 者さんはその医者に頭を下げているんだろう?と思うようなことはたくさんありまし た。(もちろんミスとも事故とも言えないような生きている人間を診ているがための 微妙な事象ですよ。)また逆に、どうしてこんなことで患者さんとトラブルになって いるのだろうと思うこともありました。  

 そこには「努力」「熱意」「信頼」が関わっていた気がします。ベテランの医者が しょっちゅう患者さんとトラブルをおこしているのに、明らかに腕の劣る研修医が絶 大なる信頼を得ているのです。

 昼夜問わず一心不乱に患者さんを思い、医術だけでは なく心からうち解けていた研修医の方が、一日に一回まるで義務感に駆られてしかた なくベッドに回診にきていたベテランの医者よりも、患者さんの笑顔を勝ち得ていた のです。  

 今の医者には莫大な量の医学の知識が求められています。そんなものを頭に詰めて いたらとてもじゃないけど笑顔でなんていられない、優しくばかりなれない、、、。 私ももしかしたら誰かに冷たくしてしまっているかも、、(あったらいってね!)。  

 とりとめのないコラムになりましたが、最後に言わせてください。これだけ医者が たたかれている時代です。肉体的にも精神的にも医者はかなりまいっています。

 診察 室に入ったら「先生お願いします!」と笑顔で言ってください。それだけでこちらも 元気に、そして笑顔になれます、優しくなれます。信頼されること、頼られることが なによりも力になります!(すいません今回は甘えるなって言われそうなコラムにし ちゃいました。)


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