健康コラムNo15 どこにいったの”信頼”という言葉

 

 先日、メディカルセンターで当番医をしていたときのこと。夕方5時から夜11までの長丁場、小児科の患者さんが発熱、おう吐、下痢、熱性けいれん、意識障害、そして今流行の手足口病などなど小児科医が七転八倒して患者さんの対応に追われていました。  

 メディカルセンターは、休日の夜は内科医一名、小児科医一名で対応しています。今や採血もある程度できて、レントゲン、心電図、超音波もとれて、ベッドさえあれば救急病院といってもいいくらいの設備があります。その反面、それらの機器の操作は数少ない医師、看護婦でおぎない、必然的に検査の件数が増え、患者さんが多く訪れれば、進行が遅くなり忙しくなります。

 その日もあまりに忙しそうなので、内科医である私が本来七歳以上から診るところを、三歳から上の子も診ていたほどで、まさにてんてこ舞いでした。そんな中、事務員が飛んできて、「小児科の患者さんの御家族がカルテ開示を求めています!どうしましょう?」と、、、。小児科の先生が「市の委託事業だし、市の判断 に任せないとわからない。」と答えると、御家族は「カルテをコピーしろ!」  と今度はいきまいてしまいました。

 はっきり言って、個人的にはその先生もカルテなんてしっかり診療していたし、勝手に見てくれといった感じでしたが、 それより、こんなに一生懸命休日の相模原市民の健康を二人で守っているのに、  ”どうしてそんな心ないことで忙しい救急の仕事をストップするんだ!今まさに苦しんでいる子供が待合室にあふれかえっているのに!”といった怒りと、  ”そんなに我々の診療が信頼できないのか!”という悲しみで、泣きたくなったのを覚えています。

 みなさん、カルテ開示は結構ですが、ちゃんと法的手順が必要です。気軽にコピーを渡すことなどできません。カルテは法的には個人のプライバシー情報の詰まったいわば極秘文書です。詳しくは市役所などで聞いてみて下さい。  何度も何度でも言いますが、「医者はほとんどがまじめに”救命”をテーマに  死にものぐるいで仕事をしています!マスコミに流されないで、今そこにいる 医者を信じてみることも大切です!」

 大切な日曜日、家族に「がんばってね!」と送りだされて、「お父さんは日曜 日も患者さんのためにがんばってるんだ!」って誇らしげに出ていって、”誰  がいい加減な仕事ができるんだ!”っていいたいですよ!

 そんなにいい医者に出会ってないのなら、まずうちにきて下さい。どんな科でもいい医者を紹介しますよ!、、、ってちょっと言い過ぎ?


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