来月から医療機関にかかった際の投薬日数の制限が無制限になります。(もちろん「医師の裁量にもとずいて」の条件付きですが。)極端な話、あなたには今日三十年分薬を出しますから、平成44年の三月に次回の予約を取ってくださいなんてことも、医師が必要と認めれば”あり”です。今までの二週間のしばりからおそらく常識的な線で一ヶ月から長くて三ヶ月までの処方になるでしょう。、、、ということは、我々の収入も患者さんの来院回数の減少に伴って激減することは間違いありません。
ある朝の番組で評論家が、「サラリーマンと医者では収入格差がありすぎる。」なんて本気で吠えていましたが、サラリーマンの仕事で人が死ぬことは滅多にないと思います。またサラリーマンの仕事で裁判になって、個人が何億もの賠償金を払うことはないと思います。今や、医師は信用なし、社会的に失墜、みのもんた等の健康番組、タレント医師がもてはやされている時代です。
そんな時代だからこその措置なのでしょうが、十月からの老人診療の包括点数の廃止も施行されれば、おそらく当院ですら1割から2割の減収は確実です。たぶんうちは大丈夫と思いますが、病院、医院の閉院、調剤薬局の閉鎖などざらに出てくるでしょう。
消費の促進が不景気回復の最低条件ではなかったのでしょうか?私もそうしますが、とりあえずほとんどの医師が買い控える方向にいくでしょう。そうなると出入りの業者、薬屋さんを含め、極端なはなしベンツ屋さん、ビーエム屋さん(わたしはホンダ;オデッセイ)などなど様々な消費に影響が出てきます。
医者は建物をはじめ、レントゲンや内視鏡、検査薬、注射器など公費の援助もなく私費で購入しています。1から2割の減収は本当に命取りですよ!「医療の世界にも痛みを!」、、、痛みでは済まないんですよ、命取りです。これが本当に小泉改革なのでしょうか?
我々医師国保に加入している者は自分で自分の薬、自分の家族の薬も出すことはできません。なのに健康保険料は毎月五万円近く払っています。自分の家族も診れない、訴訟の時代になって責任はおもくなり、老人の数は増え患者さんは増え、それでも収入は減っていく、、、これではいくらお人好しの私でも、これから医者を目指す人に「医者はやりがいのあるいい職業だよ。」なんて言えません。
予算を減らすという目的だけの政策なら、学級委員会でもできます。政治家、官僚が集まってどうして「質のいい医療」の維持に努めず、目先の予算のことだけを考えて毎年のように医療の改悪ばかり繰り返すのでしょうか?
本当に十年後を見据えてませんね小泉ちゃん! 相変わらず公務員は痛みがありません、あるのはスキャンダルばかり、、、。